24歳独身女性バーテンダーの人妻との出会い

 私は、新宿二丁目、同性愛者の街のレズバーで働いている。
もともとはお客さんとして通っていたのだが、店長にスカウトされて
週に1回だけバーテンダーをすることになった。
 その店は、レズバーの中でも老舗で一番古くからある有名店だ。
 芸能人も遊びに来ることもある。
新宿二丁目は独特だ。
 人も少ないし、水商売の街だし、アンダーグラウンドの世界でもある。
だからタレントが遊びに来ていても、伸び伸びと振舞うことができる。
すべてのことを解放して、なんでも受け入れる。
そういう懐の深さがある街だ。
 
 彼女との出会いは、職場だった。彼女は人妻だ。お客さんとして店にやってきた。
 たまにいるのだ。ノンケで、普通に男と付き合っているくせに、観光気分で、二丁目に遊びにくる女は。
まあたしかにこの街は世界でも有数のゲイタウンで、外国人の観光客グループをよく見かける。

 でも私はそういう観光気分でやってくる女が嫌いだった。顔では営業スマイルを浮かべながらも内心は軽蔑していた。

その人妻は、そういう人種だった。主婦仲間と一緒に来ていた。どうせ冷やかし半分できたんでしょう。もう二度と来ることはないだろう。
と思っていた。

なのに、その人妻は、またやってきた。その次の週に、また来たのだ。今度は1人で。

意外に思った。そこで興味を惹かれた。

彼女は毎週やってきた。話をしてみると、普通に良い人だった。観光気分の女ではなかった。
そして来店が2ヶ月目になったとき、彼女は私にメールアドレスを手渡してきたのだ。

そこから、人妻との連絡交換が始まった。
そして、プライベートで会うことになってしまった。

私は何をしているんだろうか。そう思った。でも、その頃にはもう彼女に惹かれてしまっていた。

人妻に恋をしたって、ろくなことにはならない。
ましてや女の私が、人妻に惚れるなんて・・・最悪の展開と最低の結末しか想像できなかった。

でも、それでも、やめられない。
とめられない。